2025/06/06
現在の若者の結婚観
先日子ども家庭庁が作成した「結婚に関する現状と課題について」という資料を見る機会がありました。様々な統計的なデータが掲載されていて、これまでなんとなくわかったつもりになっていた若者の結婚観などがより鮮明になった気がしました。
まず日本の出生率のデータを見て私がこれまで歩んできた70数年間の間にこれほどドラスチックに出生数が変化したことを頭の中では理解はしていたつもりでしたが、改めて恐ろしいほどの変化が起こっていたことを痛感しました。具体的な数字で見てみますと、1949年の出生数は270万人ですが、1973年には209万人まで減り、2023年にはなんと73万人まで激減していることがわかります。1949年の出生率を100とすれば2023年は27となります。
結婚件数を見てみれば、これも1947年は93万件ですが、1972年には110万件と増えましたが、2023年には47万件と激減しています。1947年当時に比べれば半減したことになります。
また結婚する年齢も女性も男性もどんどん遅くなってきており、今は男性が31歳、女性は30歳が平均だそうです。私が結婚した1980年代の私の感覚では、29歳で結婚しましたが、当時は遅いと自分では考えていました。ところが今は男性の平均で31歳であり、昔に比べてずいぶん遅くなっているようです。
男女の結婚に関する意識も随分変化しているようです。未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた人の割合の推移が1992年から2021年まで出ていましたが(18歳から34歳)、2021年でこれまでの傾向が大きく変化したことがわかる数字が記載されていました。1992年から2015年までの23年間は、男女とも大きな変化は見られませんでした。ところが2021年の時点で大きく変化が見られました。特に男女とも5ポイント下がっています。つまりいずれ結婚するつもりと思う人が男女ともに5ポイントも下がったということです。言い変えるなら、今時点で、はっきり結婚を諦めた人が増加しているということのようです。
この若者が結婚しない理由(25歳から34歳)ですが、男女とも「適当な相手にめぐりあわない」が最も多いそうです。次に多い理由は、「自由さや気楽さを失いたくない」「必要性を感じない」が次に多いようです。また適当な相手にめぐり合わない具体的な理由は、「そもそも身近に、自分と同世代の未婚者が少ない」がその理由らしいです。
それではこのような若者が、相手を探すためにどのような行動を起しているかについて触れたいと思います。これがちょっとショッキングですが、男女とも「特に何も行動を起していない」が最も多いそうです。それでも女性は結婚を周りから多少でもフォローがあるからかどうかはわかりませんが、友人や知人に紹介を依頼したり、自分磨きの為の美容に力を入れたり内面を磨く努力などもしているようです。更には結婚相談所などに相談したり、自治体が主催する婚活パーテイーなどに参加するなどの行動も見られますが、このような人は10数パーセントであり、かなり少ないようです。
さてこのような数々のデータから私は婚活塾の塾長として何をすればよいのでしょうか?
これまでに紹介した数々のデータの中で、私が特に注目していることは、若者が結婚しない理由です。男女とも適当な相手にめぐり合わないという理由が一番多いそうです。ということは、適当な相手にめぐり合うことができれば、結婚する意志は充分にあるとも受け取れます。だとすれば、私のような結婚相談所の人間が、もう少し若者に分かりやすく機能を説明し、実際に体験してもらう機会を設ければ、大きく心が変化することが期待できるとも言えるのではないでしょうか?
時代が変わり世の中の傾向はもちろん変わりますが、人が誰かに話をしたり、誰かと一緒に過ごしたいという気持ちは変わるものではありません。この人類不変ともいえる心理に正直に生きることが幸せということではないでしょうか?私はこれからもこのような気持ちに多くの若者が成れるよう最大限の努力をするつもりです。

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